2022日本大学大学院 法学研究科デジタルパンフレット
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研究者を目指し政党や政党システムの研究に取り組む 学部時代は政党と政党システムを理論的に研究するゼミナールに所属。その当時結成され、一大旋風を巻き起こしていた大阪維新の会を理論的にどう位置付け、どう分析するかといったテーマに取り組みました。それがとても面白く、学部の勉強だけで終わってしまうのはもったいないと考え、大学院進学という道を選択しました。 進学後に興味をもったのは、ヨーロッパの研究者が唱えていたカルテル政党論です。元々は市民からリソースを得て活動し、市民社会と国家を繋ぐ役割を果たしていく社会集団であった政党が、社会基盤を失い、今では必要な資金を国からの助成というかたちで調達することで、組織として生き延びようとしているという分析です。 現在私は、この政党助成を日本のケースに当てはめ、研究を進めています。たとえば自由民主党は、年間収入の約60%を助成金が占め、人件費のほぼ100%を助成金で賄っていることがわかりました。この現状を鑑みると、政党助成制度の是非を問うのではなく、制度があることを前提に、いかに制度設計していくかを検討する必要があると思われます。今後はさらにサンプルを広げて論文をまとめるとともに、諸外国との比較研究にも取り組んでいければと思っています。研究報告会、紀要への執筆、学会への出席など、自分の研究を発表し、学内外からコメントをいただける機会も多く、それも日大大学院で学ぶメリットだと感じます。法学研究科政治学専攻 後期課程(平成31年3月単位取得退学)法学部助教 浅井 直哉さん教育研究上の目的政治学専攻博士前期課程政治学専攻博士後期課程政治学を中心に隣接領域の多様な学科目を設置し、高度な専門知識と独創性を有する研究者を養成する。また、広い視野と高い専門知識を備えた高度専門職業人、政治に造詣の深い市民の養成をなす。有為な人材が研究者への第一歩を踏み出し、本格的な研究者に育つために必要な深化した専門的教育を行い、研究成果としての論文作成の指導を行う。また、教育機関及び研究機関に従事するにふさわしい、幅広い視野、深い学識、高度な専門性を備えた人材を養成する。政治学23

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