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研究情報

教員の研究紹介

大学院法学研究科で科目を担当している注目の教員を紹介します。現在どのような研究をしているのか、各専攻の特徴、院生を指導するにあたって留意している点などをインタビュー形式でお伝えします。

インタビュー

憲法学、行政法学、税法学、刑事法学といった公法学全般を対象とする本専攻では、研究者を志す学生、税理士や公務員を目指す学生が学んでいます。そのため、研究と実社会を結びつける、あるいは取得した資格を社会でどう生かしていくかを考えるといった面においても、刺激し合いながら相乗効果を生み出せる研究環境があるといえます。

また2号館は基本的には大学院のための研究棟となっており、学生に対してパソコンやロッカーを用意するなど、充分な研究スペースを提供しています。

私の専門分野である行政法は、法と社会との繋がりを考えるうえで重要な法学領域です。行政のあり方も、たとえば特区のような形で民間による事業を活性化していくものもあれば、国民の権利・自由を守っていくものもあります。スピード感をもって行政活動を進めていかなければならないのは当然のことですが、だからといって国民の権利・自由が侵害されていいわけではありません。その両方の側面を意識しながら、よりよい行政、あるいは行政活動のコントロールを法的にどう考えていくかを学生に教えています。

常に社会に関心を持ち、それに対してコメントを発信できる力を養い、学んだことを何らかの形で社会に還元していける人材を育成することを目指していますので、ぜひ多くの方に本大学院で研究していただきたいと思います。

私法学の分野で学ぶのは、民法や商法、民事訴訟法、労働法等々。守備範囲が広いのが特徴的です。例えば民法で取り扱うのも、相続、不動産、金融など多岐に渡るので、学生の関心も人それぞれでしょう。学部時代に学んだことをベースに、ある程度の方向性を持って進学しますが、研究を進めるなかで関心事が変化しても、各教員が柔軟に対応。修士論文は主査と副査、それぞれ専門分野を持った2名の教員が指導に当たり、学生が知りたい領域を共に突き詰めています。

教員の私から見ても、学部の1年次・2年次の専門科目で初めて各法律の基礎を学び、何とか概要をつかめた上で、3年次・4年次のゼミとなるので、研究も十分掘り下げるには至りません。それに比べさらに一歩踏み込んだ研究ができるのが大学院です。対学生というよりも、自分と同じ研究者として接したいと思いますし、学生もそういった意識を持って講義に臨んでいます。私が幹事をしている学会の総会運営のお手伝いをお願いすることもあり、研究の最前線に接することができます。各法律が社会の中でどう活かされているのか、その本質に迫れるのが大学院での研究だと思います。都心の立地で、学内には蔵書数や設備が充実した図書館が、キャンパスの近くには神田神保町の古書街があり、文献検索や情報収集には事欠きません。「研究は情報が命」ですから、恵まれた環境を活かし、自分なりの知の世界を広げてほしいと思います。

近年、ほぼ毎日のように特許訴訟事件がマスコミなどで報じられています。ビジネスにおける国際競争が激しくなり、知的財産権で自社製品を守ることが企業の生死を分けるに等しいほどの重要性を増している中、知的財産権分野の専門家の需要がますます高まっていくのは間違いありません。

当コースでは、知的財産の創造・保護・活用という知的創造サイクルを上手く回すことができ、国際的に活躍できる人材の育成を目指しています。具体的に言うと、弁理士や弁護士、知的財産行政の担当者といった知的財産実務のプロ、そして知的財産の知識をもとに企業経営や技術開発に当たるマネジメント人材の養成に力を注いでいます。

そのために、知的財産法(特許・実用新案法、商標法、意匠法、著作権法など)を中心とした法律科目と実践科目(政策、ビジネス、実務、産業技術)を総合的かつ体系的に配した、分離融合型の教育を展開。元特許庁の審査官・審判官、日米資格を持つ弁護士や弁理士、元企業の知財部門幹部など、多彩な教員を擁し、理論と実務を関連付けながら、実践的な指導を行っています。修了生も特許事務所や企業の知財部・法務部、特許庁、行政機関など、さまざまなステージで活躍しています。ぜひ目的意識と自分で考え、学び、自らの道を切り拓こうという意思を持って、グローバルな知的財産人材を目指してほしいと思っています。

私たちは、一人ひとり名前や顔が違うように、それぞれ意見や価値観も異なります。社会には様々な意見の違いや価値観の対立があるため、いかに対立を緩和したり解決したりするかが重要になります。そのためには、違いを否定するのではなく、違いを認めて解決することです。友人でも恋人でも、あるいは家族でも、お互いに違いを認め合うことが大事なのは言うまでもありません。少しだけ視野を広げ、社会における対立をどうするのかという問題を考えると、ここでも同様に、違いを認めて解決するにはどうしたらいいのかという発想が出てきます。

政治は対立する所に存在しています。政治が政策によって社会の問題を解決するのは、医療によって病気の治療が行われることに似ていると思います。医者は患者の病気を治そうとします。政治学者は、政治学の研究を通して社会の問題を考え、問題を解決しようとします。多くの人が医学や医者に期待するように、政治学も政治学者も、人びとの幸せな未来のために期待される存在にならなければと思いながら、私は大学院で研究指導を行っています。

政治学は、必ずしも政治家になるために学ぶものではありません。むしろ「良き市民」になるための学問であり、私たちの将来をより良くしていくにはどうしたらいいのかを考えるのに役立つ学問であると、私は考えています。その意味で社会のあらゆる事象とつながりがあり、修了生も政治学者を目指したり、公務員や教員、民間企業等で活躍しています。ぜひ研究を通じて、未来への希望を抱いてほしいと思います。

単に既存の理論を学ぶだけでなく、最新の学会動向や現実の行政の動き等も参考にしながら、政策立案や実務能力を養うのが当コースです。修了後の進路は、公務員はもちろん、現在は「新しい公共」の姿として、多くの施策が民間と連携して行われているので、民間企業で公共サービスを担ったり、NPOで活躍している人もいます。また、2年以上の公務経験があれば、1年で修士を取得できるので、公務員も在籍。夜間や土曜日のカリキュラムを取得し、仕事との両立を図っています。さらに現役の議員も、政策のスペシャリストを目指し、最新理論を実務に照らし合わせながら学んでいます。このように学部から進学してきた20代から40代の社会人まで、さまざまな世代や立場の学生が集まることで、お互いの世界や分野を理解しあったり、人脈を広げる場にもなっています。

また私は、地方自治体の審議会に学識経験を有する委員として出席。そこで得られた住民の声や行政の姿勢等を大学院での指導にフィードバックしています。それらの活動から感じるのは、より高度な知識と分析手法を身につけることに加え、学問一辺倒ではなく、広い視野を持つことの必要性です。ジョン・スチュワート・ミルは「満足なブタよりも、不満足な人間であるほうが良く、満足した馬鹿であるより不満足なソクラテスであれ」という言葉を残していますが、私も研究を通じ、問題意識を持ち、知識と努力で解決していくことの意義を学生と共に追究していきたいと思います。

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